シマノのRT-MT900ディスクブレーキローターは、サイクリング界で高い注目を集めている製品です。このローターがなぜこれほど評判になっているのか、その理由を探ってみましょう。
RT-MT900は、シマノのフラグシップグレードであるXTRシリーズに位置する最高峰のディスクブレーキローターです。本来マウンテンバイク用として開発されたにも関わらず、ツール・ド・フランスなどの世界最高峰のロードレースでも多くのプロ選手が愛用していることで話題となっています。その背景には、従来のロード専用ローターを上回る軽量性と優れた放熱性能があります。
特に注目すべきは、アイステクノロジー「FREEZA」と呼ばれる独自の放熱技術です。3層サンドイッチ構造により、従来品と比較して140℃もの温度低減を実現し、長時間の下りでも安定した制動力を維持します。また、160mmサイズでわずか108gという世界最軽量クラスの重量も、多くのサイクリストから高評価を得ている理由の一つです。
しかし、高性能である一方で価格の高さや一部で指摘される歪みやすさなど、気になるポイントも存在します。実際のユーザーの声や専門家の評価を通じて、RT-MT900の本当の実力と評判を詳しく見ていきましょう。

Q1: シマノ RT-MT900の実際の評判は?プロ選手も使用する理由
RT-MT900の評判を語る上で最も説得力があるのは、世界最高峰のプロレースでの使用実績です。ツール・ド・フランス2020年大会では、多くのヨーロッパのプロレーサーがこのマウンテンバイク用ローターをロードバイクで使用していることが確認されました。
著名な選手の使用例として、ピーター・サガンやアダム・イェーツなど、世界トップクラスの選手たちがRT-MT900を選択しています。サガンの機材選択は多くの選手に影響を与えており、RT-MT900の信頼性を証明する重要な事例となっています。特に、サガンのようなスプリンター系の選手にとって、軽量性は極めて重要な要素であり、その選択がRT-MT900の性能を物語っています。
プロ選手がRT-MT900を選ぶ理由は明確です。まず軽量性において、DURA-ACEグレードのSM-RT900(118g)と比較して、RT-MT900(108g)は1枚あたり10g軽量で、前後合わせると20gの軽量化が可能です。競技レベルでは、この20gの差は決して無視できない数値となります。
また、横風耐性も重要な評価ポイントです。RT-MT900は冷却フィンの面積が少ないため、水はけや横風の抜けが向上しており、プロレースの過酷な条件下で有利に働きます。特にヨーロッパの山岳ステージや海岸線を走る区間では、この特性が大きなアドバンテージとなります。
放熱性能についても、プロレベルの長時間かつ高強度な使用において、その真価が発揮されます。アルプスやピレネーの長い下りにおいて、RT-MT900の安定した制動力は、選手の安全性と競技力向上に直結しています。
一般ユーザーからの評判も非常に高く、「プロが使っているという安心感」「ロード用より軽量なのに高性能」「長い下りでもブレーキが効く」といった声が多数寄せられています。特に、ロードバイクでディスクブレーキを使用するサイクリストの間では、「マウンテンバイク用だからといって敬遠する必要はない」という認識が定着しており、むしろ積極的に選択される傾向にあります。
Q2: RT-MT900の重量と軽量性の評判は本当?他社製品との比較
RT-MT900の軽量性に関する評判は、実測データによって裏付けられています。160mmサイズの実測重量は約106-109gで、公称重量の108gとほぼ一致しており、シマノの品質管理の高さを示しています。140mmサイズでは約88gとなっており、世界最軽量クラスのディスクローターと比較しても遜色ない数値を実現しています。
他社製品との具体的な比較を見ると、その軽量性の優位性が明確になります。Hope Road 6 Bolt(105g)と比較すると、わずか3gの差でありながらセンターロック式の利便性を確保しています。同じシマノの新型RT-CL900(114g)と比較すると6g軽量で、RT-MT800(108g)とは同重量という結果になっています。
特に注目すべきは、従来の105完成車によく装着されるRT-70S(132g)との比較です。160mmサイズで片側27gの軽量化が可能で、両側で54gの重量削減となります。これは、ボトルケージ1本分に相当する軽量化効果であり、ホイール周辺の軽量化としては非常に効果的です。
SRAM製ローターとの比較では、SRAM製品が一般的に120-130g程度の重量である中、RT-MT900の108gは明らかに軽量です。SRAMのディスクローターは基本的に厚めの設計で耐久性を重視している一方、RT-MT900は3層構造により軽量性と耐久性を両立しています。
ユーザーからの評価では、「交換後の軽量化効果を実感できる」「登りでの違いを感じる」「回転部分の軽量化は効果が大きい」といった声が多く聞かれます。特に、ヒルクライムを頻繁に行うサイクリストからは、「RT-MT900に交換してから明らかにペダリングが軽くなった」という報告が数多く寄せられています。
しかし、軽量性を追求した結果として、「若干歪みやすい傾向がある」という指摘も一部で見られます。SwissStopやHopeのローターと比較すると、構造上歪みに対する耐性がやや劣るという評価もありますが、日常的な使用においては問題となるレベルではなく、適切なメンテナンスを行えば長期間安定した性能を維持できます。
Q3: アイステクノロジー「FREEZA」の放熱性能の評判と実際の効果
RT-MT900の最大の特徴であるアイステクノロジー「FREEZA」は、ディスクブレーキの性能を革新的に向上させる技術として高く評価されています。この技術により、従来のステンレススチール製ディスクローターと比較して140℃の温度低減を実現し、さらに特殊な放熱塗料により追加で10℃の温度低減効果を得ています。
3層サンドイッチ構造の技術的な優位性は明確です。外層のステンレススチールが制動面の耐摩耗性を確保し、中間層のアルミニウムが効率的な放熱を担い、内層のステンレススチールが構造的強度を支えています。この構造により、制動性能を犠牲にすることなく、優れた放熱性能を実現しています。
実際の使用環境での効果について、長時間の下りを頻繁に走るサイクリストからは「ブレーキフェードが明らかに減少した」「安定した制動力が最後まで続く」「パッドの減りが少なくなった」という評価が多数報告されています。特に、箱根や富士山などの長い下りで威力を発揮し、「従来のローターでは途中でブレーキが効かなくなることがあったが、RT-MT900では最後まで安定している」という声が聞かれます。
黒色の放熱フィンについても、単なる装飾ではなく機能的な意味があることが評価されています。この特殊な放熱塗料により、見た目の高級感だけでなく実際の冷却効果が向上しており、「RT-MT800のシルバーフィンと比較して、明らかに熱の引きが早い」というテストレポートも存在します。
MTBでの使用実績では、エンデューロレースやダウンヒルレースなど、極めて過酷な条件下でのテストが行われており、その結果として「他社製品では達成困難な放熱性能」という評価を得ています。プロのMTB選手からは、「連続する急な下りでも制動力が衰えない」「レース後半でも初期性能を維持している」という高評価が報告されています。
ロードバイクでの使用においても、「雨天時の制動性能が向上した」「ブレーキングポイントを遅らせることができる」といった実用的な効果が認められています。特に、グループライドでの急な減速が必要な場面や、交通量の多い市街地での使用において、その安定性が安全性の向上に直結しているという評価が多く見られます。
Q4: RT-MT900の耐久性と歪みやすさの評判は?長期使用レビュー
RT-MT900の耐久性については、多くの長期使用レビューから貴重な情報が得られています。一例として、体重が重いユーザーでも8000km程度の使用で問題なく使用できたという報告があり、一般的な使用条件であればより長期間の使用が期待できます。
歪み耐性については、一部で「歪みやすい」という指摘があることも事実です。SwissStopやHopeのローターと比較すると、RT-MT900は軽量性を追求した結果として、構造的には若干歪みに対する耐性が劣る場合があります。しかし、これは主に極端な使用条件や不適切な取り扱いが原因であることが多く、通常の使用においては問題となることは稀です。
実際のユーザーからの報告では、「3年間使用して大きな問題なし」「定期的なメンテナンスで長持ちしている」「交換が必要になったのは摩耗が原因で歪みではない」といった声が多数を占めています。歪みに関する問題は、多くの場合輸送時の取り扱いや取り付け時の不適切な作業が原因となっていることが判明しています。
メンテナンス性については高く評価されています。ローター表面の清掃が容易で、ブレーキクリーナーでの定期的な清拭により性能を維持できます。また、摩耗状況の確認も視覚的に行いやすく、交換時期の判断が容易という利点があります。
長期使用での性能変化について、多くのユーザーが「初期性能が長期間維持される」と報告しています。特に、放熱性能については使用期間による劣化が少なく、「2年使用しても購入時と同様の制動力を維持している」という評価が一般的です。
パッドとの相性も耐久性に影響を与える要素です。RT-MT900はメタルパッドとレジンパッドの両方に対応していますが、長期使用を考慮する場合、使用環境に適したパッドの選択が重要になります。レジンパッドは静音性に優れるものの摩耗が早く、メタルパッドは耐久性に優れるものの若干のノイズが発生する傾向があります。
交換時期の目安としては、明らかな摩耗や薄くなった場合、歪みが修正できない場合、制動力の低下を感じた場合、異常なノイズが継続する場合などが挙げられます。適切なメンテナンスを行えば、多くの場合5000-10000kmの使用が可能であり、コストパフォーマンスの観点からも優秀という評価を得ています。
Q5: RT-MT900のコストパフォーマンスの評判は?購入する価値はある?
RT-MT900のコストパフォーマンスについては、価格と性能のバランスを慎重に評価する必要があります。2020-2021年頃の参考価格では、160mmセンターロックタイプで6,876円+税という価格設定でした。XTRグレードとしては妥当な価格と評価されていますが、RT-MT800と比較すると明らかに高価格帯の製品です。
RT-MT800との比較において、重量は同じ108gでありながら、RT-MT800にはロックリング(約2000円相当)が付属しており、価格面での優位性があります。しかし、RT-MT900には黒色の放熱塗料による性能向上があり、この差別化要素をどう評価するかが購入判断のポイントとなります。
プロ選手使用という付加価値を考慮すると、RT-MT900の価格設定は理解できます。ツール・ド・フランスなど世界最高峰のレースでの使用実績は、他の製品では得られないブランド価値を提供しており、この実績に対する対価として価格差を受け入れるユーザーも多く存在します。
購入する価値があるユーザーとして、以下のような方々が挙げられます。まず、軽量性を最重要視する方です。RT-CL900と比較して6g軽量という数値は、重量に敏感なヒルクライマーやレーサーにとって大きな価値があります。次に、長い下りを頻繁に走る方です。箱根、富士山、六甲山などの長い下りを定期的に走る場合、優れた放熱性能による安全性向上は価格差以上の価値を提供します。
プロレベルの性能を求める方にとって、RT-MT900は最適な選択肢です。世界最高峰のレースで実証された性能は、アマチュア選手やエンスージアストにとって大きな魅力となります。また、信頼性を重視する方にとっても、長期間の使用実績と安定した供給体制は重要な価値となります。
一方で、コストを重視する方や通常のサイクリングが主な用途の方にとっては、RT-MT800でも十分な性能が得られるため、RT-MT900の高価格は正当化しにくい場合があります。特に、週末のサイクリングが中心で、極端な使用条件がない場合は、価格差に見合うメリットを実感しにくい可能性があります。
長期的な視点でのコストパフォーマンスを考慮すると、RT-MT900の優れた耐久性と長期間の部品供給により、トータルコストは意外に抑えられる場合があります。頻繁な交換が不要で、メンテナンス性も良好なため、長期使用を前提とする場合は初期投資の価値があると評価できます。
市場での評価を総合すると、「価格は高いが、それに見合う性能がある」「プロ使用という安心感に価値がある」「軽量性と放熱性のバランスが優秀」といった意見が多数を占めています。購入を検討する際は、自分の使用環境と求める性能レベルを明確にし、価格差に見合うメリットがあるかを慎重に判断することが重要です。

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