ロードバイクやグラベルバイクのホイール交換を検討する際、シマノ WH-RS370の評判が気になる方は多いのではないでしょうか。エントリーグレードでありながらチューブレス対応というコストパフォーマンスの高さで注目を集めているこのホイールですが、実際のユーザーからはどのような評価を受けているのでしょうか。本記事では、シマノ WH-RS370の実際の評判をもとに、スペックや使用感、他モデルとの比較、活用シーンなど、購入を検討している方に必要な情報を網羅的にお届けします。初めてのホイール交換を考えている方や、セカンドホイールとして実用性の高いモデルを探している方にとって、シマノ WH-RS370は非常に魅力的な選択肢となるはずです。実際のユーザーレビューから見えてくる長所と短所、そして具体的な活用方法まで、詳しく解説していきます。
シマノ WH-RS370の基本スペックと特徴
シマノ WH-RS370は、105グレードに位置付けられるチューブレス対応のディスクブレーキホイールです。ディスクブレーキロードバイクやグラベルバイク向けに設計されており、ワイドタイヤに対応した設計が大きな特徴となっています。リムサイズは700C(622x19C)で、リム幅は24.6mm、内幅は19mmを採用しています。この内幅19mmという仕様により、28c~45cという幅広いタイヤサイズに対応できるため、ロードバイクでの使用はもちろん、グラベルやオールロードといった多様な用途に活用できる汎用性の高さを実現しています。
重量面では、フロントが約897g、リアが約1090gで、ペア重量は1980gとなっています。エントリーグレードとしては標準的な重量ですが、軽量性よりも耐久性や実用性を重視した設計となっており、日常のトレーニングからロングライドまで安心して使用できる堅牢さを持っています。スポークは前後ともに24本を採用しており、適度な本数により振動吸収性とメンテナンス性のバランスが取れた構成となっています。
ハブ仕様については、フロントハブがOLD 100mmで12mmEスルーアクスル、リアハブがOLD 142mmで12mmEスルーアクスルを採用しています。ブレーキマウントはセンターロック方式で、工具が少なく取り付けが簡単というメリットがあります。対応速数はシマノ11速・12速が基本ですが、スペーサーを使用することで8・9・10速にも対応可能となっています。最大空気圧は6.5bar(94psi / 650kPa)で、チューブレス運用時にも十分な範囲をカバーしています。
実際のユーザー評判から見る走行性能
シマノ WH-RS370の評判を調べると、多くのユーザーが走行性能について肯定的なコメントを寄せています。Amazonのユーザーレビューでは「軽いホイールではありませんが、ベアリングが滑らかで、結構よく走ります」という評価が見られます。約2kgという重量はエントリーグレードとして標準的ですが、シマノのホイールに共通する高品質なベアリングにより、スムーズな回転が得られることがわかります。
特に注目すべきは、下位モデルであるWH-RS171との比較における評判です。実際のユーザーからは「WH-RS171よりワンランク上のホイールと感じられ、剛性感も感じられ、良く進む」というコメントが寄せられています。同じエントリーグレードでも、105グレードに位置付けられるWH-RS370は、ベアリングの滑らかさ、剛性感、前進性といった点で明確な差を感じられるようです。
加速性能については、エントリーグレードという位置付けから、レース用の超軽量ホイールのような鋭い加速感はありませんが、日常のトレーニングや週末のロングライドでは十分な性能を発揮します。むしろ、適度な重量により慣性力が働き、一度スピードに乗ってしまえば巡航が楽になるという特性があります。平坦コースでの走行では、ホイールが勝手に回転を維持してくれるため、サンデーライダーにとっては快適な走行体験が得られると評判です。
チューブレス対応による乗り心地の評判
シマノ WH-RS370の評判の中で特に多く言及されているのが、チューブレス対応による乗り心地の向上です。実際のユーザーレビューでは「チューブレス運用してみたけど乗り心地が良くて中々良い」という声があり、チューブレス化による快適性の向上を実感している方が多いことがわかります。
チューブレスタイヤは、チューブを使わずにタイヤとリムを密着させる構造により、低圧運用が可能になります。低圧で運用することで、路面からの振動を効果的に吸収し、特に長距離走行での疲労軽減に大きく貢献します。また、チューブレス独特の転がり抵抗の低さも、走りの軽さを感じさせる要因となっています。チューブとタイヤの間の摩擦がないため、よりスムーズな走行感が得られるのです。
さらに、チューブレスタイヤはシーラント液を注入することで、小さな突き刺しパンクであれば自動的に穴を塞いでくれるため、パンクへの不安が軽減されるという心理的な安心感も評判の理由となっています。グラベルライドやツーリングなど、パンクリスクが高い状況でも、気兼ねなく走行を楽しめることは大きなメリットです。
ただし、チューブレス化には初期費用がかかること、ビード上げに苦労することがあること、定期的なシーラントの補充が必要なことなど、デメリットも存在します。それでも、一度チューブレス化に成功すれば、その快適性と安心感から「もうクリンチャーには戻れない」という声も多く聞かれます。
コストパフォーマンスの評判
シマノ WH-RS370の評判を語る上で欠かせないのが、そのコストパフォーマンスの高さです。メーカー希望小売価格は前後セットで33,809円となっており、実売価格では3万円前後で購入できることが多くなっています。チューブレス対応のディスクブレーキホイールとしては、非常にリーズナブルな価格設定と言えるでしょう。
エントリーグレードながらシマノの高い品質管理と信頼性を持ち合わせており、耐久性の面でも安心して使用できます。初めてのホイール交換を検討している方にとって、3万円台という価格は手が届きやすく、かつチューブレス対応という将来的なアップグレードの選択肢も広がる点が高く評価されています。
また、セカンドホイールとして使用する場合も、この価格帯であれば気兼ねなく購入できます。グラベルライドやトレーニング用として、多少のダメージを気にせず使用できる実用性の高さは、多くのサイクリストから支持されています。高級ホイールでは躊躇してしまうような悪路や荒天でも、WH-RS370であれば思い切って走行できるという声も聞かれます。
同価格帯の他社製ホイールと比較しても、シマノというブランドの信頼性、補修部品の入手しやすさ、メンテナンス情報の豊富さなど、総合的な使い勝手の良さが評判となっています。
WH-RS171との比較における評判
シマノ WH-RS370を検討する際、よく比較対象となるのが下位モデルのWH-RS171です。両者の価格差は数千円程度のことが多く、どちらを選ぶべきか悩む方も多いようです。実際のユーザー評判を見ると、価格差以上の性能差を感じているユーザーが多いことがわかります。
重量面では、WH-RS171が1995g(メーカー公称値)に対し、WH-RS370は1980gとわずかながら軽量です。しかし、評判の差はむしろ走行感覚の違いにあります。前述のように「WH-RS171よりワンランク上のホイールと感じられ、剛性感も感じられ、良く進む」という評価があり、ベアリングの滑らかさ、剛性感、前進性といった点で明確な違いを体感できるようです。
リム仕様については、両モデルとも内幅19mmで28-622~42-622のタイヤサイズに対応しており、基本的な汎用性は同等です。しかし、グレードの違いにより、細部の仕上げや品質管理のレベルに差があると考えられます。WH-RS171は最下位グレードでリムブレーキのWH-RS100に相当するのに対し、WH-RS370は105グレードに位置付けられており、コンポーネントのグレードに見合った品質となっています。
予算が許すのであれば、WH-RS370を選択する方が満足度は高いという評判が多く見られます。数千円の価格差で得られる性能向上は、長期的に見れば十分に価値があると感じているユーザーが多いようです。
グラベル・オールロードでの評判
シマノ WH-RS370は、ロードバイクだけでなくグラベルやオールロードでの使用においても高い評判を得ています。内幅19mmのリムは35c~45c程度の太めのタイヤにも対応できるため、未舗装路でも安定した走行が可能です。
グラベルライドでは、岩や枝などによる損傷リスクが常に存在しますが、エントリーグレードの価格帯であるWH-RS370は、多少のダメージを気にせず楽しめるという点が評価されています。高級ホイールでは躊躇してしまうような荒れた道でも、思い切って走行できる気軽さは、グラベルライドの楽しみを広げてくれます。
12mmスルーアクスルと140mmディスクローター対応により、オフロード走行時の安全性も確保されています。雨天時や泥道でも安定した制動力が得られるディスクブレーキは、グラベルライドにおいて大きな安心感をもたらします。リムブレーキと異なり、濡れても制動力が変わらないという特性は、天候に左右されずにライドを楽しめることを意味しています。
オールロードでの使用においては、タイヤサイズを変更することで最適なセッティングが可能という汎用性の高さが評判です。舗装路中心のライドでは28c~32c程度のタイヤで速度と快適性のバランスを取り、未舗装路が混在するルートでは35c~40c程度のタイヤで安定性と快適性を重視するといった使い分けができます。一つのホイールセットで多様な用途に対応できることは、複数のホイールを所有する余裕がないサイクリストにとって非常に魅力的です。
ロングライドでの快適性に関する評判
100km以上のロングライドにおいて、シマノ WH-RS370は疲労が少ないという評判が多く聞かれます。エントリーグレードのホイールは、レース用の超軽量ホイールと比較して剛性が控えめであり、この適度なしなりが長距離走行での快適性に貢献しています。
高剛性ホイールは、力を加えた際の反応が良く加速性能に優れていますが、路面からの反力を直接脚の筋肉や関節に伝えるため、長距離では脚へのダメージが蓄積します。一方、WH-RS370のような適度な剛性のホイールは、力を加えるとわずかにしなることでクッションの役割を果たし、脚への負担を軽減してくれます。サンデーライダーが100~200kmのロングライドを楽しむ場合、このバランスが非常に重要となります。
また、24本スポークの採用により、適度な振動吸収性が確保されています。スポークが振動を吸収する役割を果たすため、路面からの細かな振動が身体に伝わりにくくなります。長時間にわたって路面振動にさらされるロングライドでは、この振動吸収性が疲労の蓄積を大きく左右します。
リム高19mmという低プロファイル設計も、ロングライドにおけるメリットをもたらします。スポークが長くなることで衝撃吸収能力が向上し、横風の影響を受けにくくなるため、安定した走行が可能です。特に海沿いや河川敷など、強風が吹きやすいコースでのロングライドでは、この安定性は大きな安心感につながります。
チューブレスタイヤとの組み合わせにより、さらなる快適性が得られます。28c~32c程度のタイヤを低めの空気圧で運用することで、路面からの振動を効果的に吸収し、長距離走行でも疲労が軽減されます。実際のユーザーからも、チューブレス化したWH-RS370でのロングライドは非常に快適だったという声が寄せられています。
ディスクブレーキの制動力に関する評判
シマノ WH-RS370はディスクブレーキ専用ホイールとして設計されており、その制動力の確実さは多くのユーザーから高く評価されています。センターロック方式のブレーキマウントを採用しているため、ローターの取り付けや交換が簡単で、メンテナンス性の高さも評判となっています。
雨天時でも安定した制動力が得られることは、ディスクブレーキの大きなメリットです。リムブレーキと異なり、濡れても制動力がほとんど変わらないため、天候に左右されずに安心して走行できます。特に梅雨時期や秋の長雨の時期など、雨天での走行機会が多いサイクリストにとって、この安定性は非常に重要です。
長距離の下り坂でもフェード現象が少ないという点も評価されています。リムブレーキでは、長時間ブレーキをかけ続けるとリムが加熱して制動力が低下することがありますが、ディスクブレーキではそのような心配がありません。山岳コースでのロングライドやヒルクライムの後の下りなど、ブレーキを多用する場面でも安心して走行できます。
また、ディスクブレーキはリムの摩耗がないため、ホイールの寿命が長くなります。リムブレーキではブレーキングのたびにリムが削れていくため、数年使用するとリムが薄くなり交換が必要になりますが、ディスクブレーキではそのような消耗がありません。長期的なコストパフォーマンスという観点からも、ディスクブレーキ仕様のWH-RS370は優れた選択と言えます。
将来的にカーボンホイールへアップグレードする際も、ディスクブレーキであれば制動面を考慮する必要がなく、選択肢が広がります。リムブレーキのカーボンホイールは制動力や発熱の問題がありますが、ディスクブレーキではそのような制約がありません。
耐久性と信頼性についての評判
シマノ製品として、WH-RS370は高い品質管理と信頼性があることが多くのユーザーから評価されています。エントリーグレードながら、日常使用からロングライド、グラベルライドまで、幅広い用途で安心して使用できる耐久性を持っています。
シマノのホイールは、細部まで丁寧に作られており、長期間使用してもトラブルが少ないという評判があります。特にハブのベアリングは、カップアンドコーン方式を採用しており、適切なメンテナンスを行うことで長期間スムーズな回転を維持できます。定期的なグリスアップにより、数万キロの走行にも耐えられる耐久性があります。
補修部品の入手しやすさも、シマノ製ホイールの大きなメリットです。万が一スポークが折れた場合やベアリングの交換が必要になった場合でも、部品を容易に入手でき、修理して長く使い続けることができます。マイナーなメーカーのホイールでは部品の入手が困難なこともありますが、シマノであればその心配はほとんどありません。
メンテナンス情報が豊富に公開されている点も評価されています。公式のマニュアルやテクニカル情報が充実しており、自分でメンテナンスを行いたいサイクリストにとっても扱いやすいホイールとなっています。また、多くの自転車店がシマノ製品の取り扱いに慣れているため、プロにメンテナンスを依頼する場合も安心です。
おすすめタイヤとの相性についての評判
シマノ WH-RS370は、様々なメーカーのチューブレスタイヤとの相性の良さが報告されています。特に日本のメーカーであるパナレーサーやIRCのタイヤとは、良好な相性を示すことが多いようです。
パナレーサーのグラベルキングシリーズは、WH-RS370との組み合わせで高い評価を得ています。舗装路からグラベルまで対応できる汎用性の高さと、様々なサイズ展開により、用途に応じた最適なセッティングが可能です。ビード上げも比較的容易で、チューブレス初心者にも扱いやすいという声が聞かれます。
IRC製のセラックCXエッジ チューブレスは、実際にWH-RS370での使用例が報告されており、シクロクロス用途やグラベルライドで良好なパフォーマンスを発揮します。グリップ力と耐久性のバランスが良く、荒れた路面でも安心して走行できると評判です。
ロード中心の使用では、28c~32cの軽量タイヤが推奨されています。パナレーサーのアギレストやクローサープラスなどは、転がり抵抗が低く快適性も高いため、週末のロングライドやツーリングに適しています。また、コンフィやジェティプラスなどのコストパフォーマンスに優れたタイヤは、通勤や日常使用に向いています。
ただし、タイヤによってはビード上げに苦労することもあるため、初めてのチューブレス化では、相性の良いとされるタイヤを選ぶことが推奨されます。コンプレッサーやエアタンク付きフロアポンプがあれば、ほとんどのタイヤで問題なくビード上げができるという報告もあります。
メンテナンス性についての評判
シマノ WH-RS370は、メンテナンス性の高さも評価されています。ハブはカップアンドコーン方式のベアリングを採用しており、定期的なグリスアップにより長期間スムーズな回転を保つことができます。
メンテナンス頻度としては、通常使用で3000~5000km走行ごとのグリスアップが推奨されています。ハードな使用や雨天走行が多い場合は、より頻繁にメンテナンスを実施することで、ベアリングの寿命を延ばすことができます。ベアリングの仕様は、片側13個の3/16インチボールベアリング、または片側15個の5/32インチボールベアリングとなっており、推奨グリスはシマノプレミアムグリス(Y04110000)です。
玉当たり調整は、慣れれば自分で行うこともできますが、初めての場合は自転車店に依頼することをおすすめします。ガタがあると衝撃でカップやコーンの表面が損傷し、締めすぎるとベアリングがゴロゴロして回転抵抗が増えるため、適切な調整が重要です。一度コツをつかめば、長期的に良好なコンディションを維持できます。
振れ取りについても、24本スポークという比較的メンテナンスしやすい構成となっています。スポークが折れた場合も自分で交換できますが、正確な張力調整には専門知識が必要です。タイヤ交換時にホイールを外した際に振れをチェックし、気になる場合は早めに対処することで、大きなトラブルを防ぐことができます。
ただし、マニュアルに記載された範囲内で分解することが重要です。かしめられた防水カバーは分解すると再組立が不可能になるため、無理な分解は避けるべきです。適切な範囲でのメンテナンスにより、長期間にわたって快適に使用できるという評判が多く聞かれます。
チューブレスセットアップの難易度についての評判
シマノ WH-RS370でチューブレスセットアップを行う際の難易度については、賛否両論の評判が聞かれます。初めてチューブレス化に挑戦する方にとっては、ビード上げに苦労することもあるようですが、適切な機材とコツを知っていればそれほど難しくないという声もあります。
ビード上げが難しい場合の主な原因は、空気が漏れてしまうことです。この問題を解決するために、石鹸水をリムとタイヤの両方にたっぷりと塗布することが推奨されています。石鹸水が少ないと空気が漏れてビードが上がらないため、十分な量を使用することが重要です。この方法により、多くのユーザーがビード上げに成功しています。
バルブ周辺の確認も重要なポイントです。バルブが大きすぎてリムに合わない場合、バルブ周辺から空気が漏れてビードが上がりません。バルブ周辺でビードが正しく収まっているか確認し、「パチン」という音がするまでしっかりと押し込むことで、気密性が確保されます。
適切な機材の使用も、セットアップの難易度を大きく左右します。エアタンク付きフロアポンプやコンプレッサーを使用すると、一気に大量の空気を送り込めるため、ビード上げが格段に楽になります。通常のフロアポンプだけでは苦労することもありますが、エアタンク付きのポンプを使用すれば、初心者でも比較的容易にセットアップできるという評判です。
一度セットアップに成功すれば、その後のメンテナンスは比較的簡単です。シーラントの補充は3~6ヶ月ごとに行う必要がありますが、作業自体は慣れれば短時間で完了します。タイヤの空気圧チェックは定期的に実施する必要がありますが、これはクリンチャータイヤでも同様です。
通勤・通学での実用性に関する評判
日常の通勤や通学での使用においても、シマノ WH-RS370は高い実用性を発揮すると評判です。チューブレスタイヤとの組み合わせにより、パンクリスクが軽減されるため、時間的制約がある通勤・通学では大きな安心感があります。
シーラント液が小さな穴を自動的に塞いでくれるため、釘やガラス片を踏んでしまった場合でも、そのまま走行を続けられることが多くあります。朝の通勤時にパンクしてしまうと遅刻のリスクがありますが、チューブレス化することでそのような心配が大幅に軽減されます。
耐久性の高さも、日常使用における評価ポイントです。毎日の使用に耐える堅牢な作りとなっており、雨天でもディスクブレーキによる確実な制動力が得られます。通勤・通学では天候に関わらず走行する必要があるため、雨天時の制動力は非常に重要です。濡れても制動力が変わらないディスクブレーキは、安全性の面で大きなメリットをもたらします。
メンテナンス性の良さも、日常使用において評価されています。適切なメンテナンスを行うことで長期使用が可能であり、補修部品の入手も容易です。通勤・通学で年間数千キロを走行する場合でも、定期的なグリスアップと消耗品の交換により、長期間にわたって快適に使用できます。
ただし、チューブレスタイヤは大きな裂傷には対応できないため、予備のチューブを携行しておくことが推奨されます。万が一シーラントでは塞げないようなパンクが発生した場合でも、チューブを装着することで帰宅や目的地への到着が可能になります。
重量バランスと巡航性能の評判
シマノ WH-RS370の重量1980gは、エントリーグレードとしては標準的ですが、この適度な重量が巡航性能において好意的な評価を受けています。軽量ホイールと比較すると加速時には若干の不利がありますが、一度スピードに乗ってしまえば慣性力により巡航が楽になります。
平坦コースでの走行では、ホイールが勝手に回転を維持してくれるため、30km/h程度の巡航速度を維持するのが楽だという声が聞かれます。特にサンデーライダーが楽しむ週末のロングライドでは、この巡航性能の良さが疲労軽減につながります。超軽量ホイールのような鋭い加速感はありませんが、安定した巡航性能により、長距離を快適に走行できます。
ただし、信号が多い都市部のコースでは、頻繁な加減速が必要となるため、軽量ホイールに比べると若干の不利があります。停止と加速を繰り返す走行では、軽量なホイールの方が楽に感じられることもあります。しかし、郊外の信号が少ないコースや、サイクリングロードでの走行では、WH-RS370の重量バランスが活きてきます。
また、グラベルライドやオールロードでの使用においては、適度な重量が安定性をもたらします。軽すぎるホイールは荒れた路面で跳ねやすく、コントロールが難しくなることがありますが、WH-RS370は適度な重量により安定した走行が可能です。
アルミリムの特性についての評判
シマノ WH-RS370はアルミリムを採用しており、このアルミリムの特性が長距離走行での快適性に貢献していると評価されています。カーボンリムと比較すると重量面では不利ですが、適度なしなりで脚に優しく、長距離でも疲れにくいという特性があります。
アルミリムは衝撃に強く、トレーニングからロングライドまで一台で対応できる堅牢性を持っています。カーボンホイールは強い衝撃を受けると破損するリスクがありますが、アルミリムは多少の衝撃では損傷しにくいため、気兼ねなく使用できます。特にグラベルライドでは、岩や段差での衝撃が頻繁にあるため、アルミリムの耐衝撃性は大きなメリットとなります。
価格面でも、アルミリムはカーボンリムと比較して大幅に安価です。万が一損傷した場合でも、交換や修理のコストが抑えられるため、経済的です。初めてのホイール交換や、実用性重視のセカンドホイールとして、アルミリムのWH-RS370は非常にコストパフォーマンスが高い選択肢となります。
ディスクブレーキとの組み合わせにより、アルミリムのデメリットである制動面の摩耗の問題も解消されています。リムブレーキのアルミホイールでは数年使用するとリムが摩耗しますが、ディスクブレーキではリムの摩耗がないため、ホイールの寿命が大幅に延びます。長期的なコストパフォーマンスという観点からも、アルミリムのディスクブレーキホイールは優れた選択です。
トレーニング用途での評判
日常のトレーニング用途において、シマノ WH-RS370は多くのサイクリストから支持されています。適度な重量により加速練習にも使用でき、耐久性が高いため毎日の使用にも耐えます。レース用の高級ホイールを日常のトレーニングで酷使することに抵抗がある場合でも、WH-RS370であれば気兼ねなく使用できます。
コストパフォーマンスの良さは、トレーニング用ホイールとして大きなメリットです。消耗や損傷を気にせず、思い切ったトレーニングができるため、実戦的な練習が可能になります。雨天時のトレーニングでも、ディスクブレーキにより安全性が確保され、リムの摩耗を気にする必要もありません。
チューブレス化することでパンクリスクが軽減されるため、トレーニング中のトラブルが減少します。限られた時間の中でトレーニングを行う場合、パンク修理に時間を取られることは大きな損失です。チューブレスタイヤであれば、小さなパンクは自動的に修復されるため、トレーニングを中断せずに済むことが多くなります。
また、ワイドタイヤに対応しているため、トレーニング内容に応じてタイヤを変更できます。インターバルトレーニングでは細めのタイヤで軽快に、エンデュランストレーニングでは太めのタイヤで快適性を重視するといった使い分けが可能です。一つのホイールセットで多様なトレーニングに対応できることは、実用性の高さを示しています。
総合的な評判のまとめ
シマノ WH-RS370の総合的な評判は、エントリーグレードとして非常に優れたバランスを持つホイールという評価に集約されます。チューブレス対応による快適性、ワイドタイヤ対応の汎用性、ディスクブレーキの制動力、そして3万円台というコストパフォーマンスの高さが、多くのサイクリストから支持される理由となっています。
初めてのホイール交換を検討している方にとって、WH-RS370は非常に適した選択肢です。シマノというブランドの信頼性、補修部品の入手しやすさ、メンテナンス情報の豊富さなど、長期的に安心して使用できる要素が揃っています。チューブレス対応により、将来的なタイヤ選択の幅も広がります。
セカンドホイールとして検討している方にも、高い評価を得ています。グラベルライドやトレーニング用として、気兼ねなく使用できる実用性の高さは、多くのサイクリストにとって魅力的です。レース用の高級ホイールとは異なる用途で活躍できるため、用途に応じた使い分けが可能になります。
グラベルやオールロードでの使用を考えている方には、特におすすめできるホイールです。ワイドタイヤに対応し、ディスクブレーキによる確実な制動力を持ち、エントリーグレードの価格帯で入手できるという点は、グラベルバイクのホイール選択において理想的な条件を満たしています。
一方で、レース用の軽量ホイールや、高剛性のヒルクライム用ホイールを求めている方には、WH-RS370は適していません。エントリーグレードという位置付けであり、軽量性や高剛性を求める場合は、より上位のモデルを検討する必要があります。しかし、日常のトレーニングやロングライド、グラベルライドといった実用的な用途においては、WH-RS370は非常に高い満足度をもたらすホイールと言えるでしょう。
ロードバイクやグラベルバイクの楽しみ方を広げてくれる、実用性の高いホイール。それがシマノ WH-RS370に対する、多くのユーザーからの評判です。コストパフォーマンスに優れ、信頼性が高く、幅広い用途に対応できるこのホイールは、あなたのサイクリングライフをより豊かにしてくれるはずです。

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