PROVROS P-721の評判は？口コミから見る初心者向けロードバイクの実力

PROVROS P-721は、約3万円で購入できるエントリーモデルのロードバイクで、初心者からの評判が高い製品です。シマノ製21段変速を搭載し、通勤・通学から休日のサイクリングまで幅広く活躍できる一台として注目を集めています。口コミでは「コストパフォーマンスが高い」「組み立てが簡単」という良い評判が多い一方で、「サドルが硬め」「本体が重い」といった気になる点も挙げられています。本記事では、PROVROS P-721の評判を詳しく分析するとともに、製品の特徴やスペック、購入前に知っておきたいポイントまで徹底解説します。ロードバイク初心者の方や、P-721の購入を検討している方にとって、判断材料となる情報をお届けします。

PROVROS P-721とはどのようなロードバイクか

PROVROS P-721は、PROVROSブランドが展開するエントリーモデルのロードバイクです。700×28Cサイズのタイヤを装備し、初心者でも乗りやすい設計が施されています。初めてのロードバイクデビューにおすすめのモデルとして位置づけられており、普段の街乗りから休日のサイクリングまで幅広い用途に対応します。

PROVROSというブランドは2016年に誕生し、2023年10月で8周年を迎えました。「家族で自然環境を楽しみましょう」という想いから生まれたブランドで、スポーツアウトドア用品、特に自転車製品を中心に展開しています。運営会社は株式会社高商で、本社は大阪府吹田市に所在しています。2008年12月に中国・上海に前身会社を設立し、現在は日本向けに自転車などをOEM製造しています。

PROVROSの製品ラインナップには、ミニベロ、クロスバイク、ロードバイク、シティサイクル、電動アシスト自転車など幅広いカテゴリーが含まれています。いずれも初心者や日常使いに適した設計となっており、手頃な価格帯で購入できることが特徴です。メーカー直販店として販売しているため、仲介業者を挟まず低価格でお届けできる点が強みとなっています。

P-721にはPL保険が加入済みで、初期不良対応と1年のメーカー保証が付いています。購入はプロブロス自転車公式サイト、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングなどのオンラインショップで可能です。

PROVROS P-721の基本スペックと価格

PROVROS P-721の主要スペックについて解説します。タイヤサイズは700×28Cで、ロードバイクとしては標準的なサイズとなっています。変速システムにはシマノ製21段変速を採用しており、フロント3段とリア7段の組み合わせで幅広いギア比を実現しています。

バルブタイプは英式バルブを採用しており、一般的な自転車用の空気入れがそのまま使用できます。ロードバイクでは仏式バルブが一般的ですが、P-721では利便性を重視して英式バルブを選択しています。自転車店やガソリンスタンドなどでも空気を入れることができるため、初心者にとって扱いやすい仕様です。

ホイールにはクイックレリーズ機能が備わっています。工具を使わずにホイールを脱着できるため、パンク修理やタイヤ交換、輪行の際に便利です。付属品としてワイヤー錠とLEDライトが含まれており、購入後すぐに走り出せる点も魅力です。メーカー保証は1年間となっています。

価格についてはYahoo!ショッピングやAmazonなどで29,980円（税込）で販売されています。エントリーモデルのロードバイクとしては非常にリーズナブルな価格設定です。Amazonでは「クレヨン」というカラーが確認でき、シンプルでカジュアルな服装にも合うデザインが特徴となっています。

項目	内容
タイヤサイズ	700×28C
変速システム	シマノ製21段変速（フロント3段×リア7段）
バルブタイプ	英式バルブ
ホイール	クイックレリーズ対応
付属品	ワイヤー錠、LEDライト
価格	29,980円（税込）
保証	1年間

PROVROS P-721の評判と口コミを徹底分析

PROVROS P-721に対する評判と口コミを詳しく分析します。良い評判と気になる点の両面から、実際のユーザーの声を紹介します。

良い評判として多く挙げられる声

P-721の良い評判として最も多いのは、コストパフォーマンスの高さに関する声です。「この価格でこれだけの性能が得られるのは素晴らしい」というコメントが多数見られます。約3万円でシマノ製21段変速を搭載し、さらにワイヤー錠やLEDライトが付属するという内容は、同価格帯の製品と比較しても充実しています。

組み立ての簡単さについても好評です。説明書が分かりやすく、すぐに乗り始められたという声が多く挙げられています。「通学用に購入したところ、注文した次の日に商品が届き、娘と2人で20分弱で組み立てできた」という具体的な口コミもあります。P-721は80％完成状態で届くため、ハンドル、前輪、サドル、ペダル、リフレクター、ベルを取り付けるだけで完成します。

デザイン面でも「おしゃれでかわいい」という評価があり、シンプルでカジュアルな見た目が支持されています。また、坂道も楽に登れるパワフルさがあるという声や、シマノ変速でコスパが良いという点も好評です。

気になる点として挙げられる評判

一方で、気になる点として「サドルが硬めで長距離走行ではおしりが痛くなる」という声があります。長距離を走る場合はサドルカバーを追加するか、サドル自体を交換することで対応できます。

「本体が重く持ち運びは大変」という意見もあります。エントリーモデルのロードバイクは、高価なモデルに比べてフレーム素材の関係で重くなる傾向があるため、これは価格帯を考慮すると仕方のない部分といえます。

「一番重いギアにしても、あまりスピードが出ない」という声もあります。P-721はレース志向ではなく、日常使いやカジュアルなサイクリング向けの設計であることを理解しておく必要があります。本格的なレースや高速走行を求める方には向いていない製品です。

評判から見るP-721の総合評価

口コミを総合すると、PROVROS P-721は特に都市部での通勤や短距離移動に最適な一台といえます。初心者が初めてロードバイクに触れる入門機として、十分な性能を備えています。ただし、長時間のロングライドや本格的なレース、悪路での使用には別の選択肢を検討する必要があるでしょう。

PROVROS P-721の特徴と魅力を詳しく解説

PROVROS P-721には、初心者に嬉しい特徴が多数備わっています。ここでは主要な特徴について詳しく解説します。

シマノ21段変速システムの特徴

P-721にはフロント3段×リア7段のシマノ21段変速が搭載されています。21通りのギア比を選択できるため、幅広いシチュエーションで最適なギア選択が可能です。登り坂でも軽いギアで楽に走れ、平坦な道では重いギアでスピードを出すことができます。

特に注目すべきは、サムシフターの採用です。上ハンドルを握っていても変速操作が可能なため、街乗りでも使いやすい設計になっています。初心者にとって、ドロップハンドルの下部分を握らなくても変速できるのは大きなメリットです。

21段変速のメリットは、アップダウンの激しい道でも快適に走行でき、特にツーリングや山道での走行に適している点です。軽いギアを使えば急な上り坂も楽に登れ、重いギアを使えば平坦な道でスピードを出すことができます。初心者でも体力に合わせてギアを選択できるため、無理なくサイクリングを楽しめます。

一方で、デメリットとしては初心者にとって扱いが難しく、メンテナンスも複雑になる点が挙げられます。普段使いでは全てのギアを使用する機会が少ないため、21段変速が過剰だと感じる人も多いです。街中や日常的な使用においては、全てのギアを使い切ることはほとんどありません。

ギアチェンジのコツとして、ペダルを軽く回しながら行うことが重要です。強く踏み込んでいる状態でギアを変えると、チェーンに負担がかかり、異音がしたり、チェーンが外れる原因になります。

英式バルブ採用の利便性

ロードバイクでは一般的に仏式バルブが使用されることが多いですが、P-721では英式バルブを採用しています。これにより、一般的な自転車用の空気入れがそのまま使用でき、専用の空気入れを購入する必要がありません。自転車店やガソリンスタンドなどでも空気を入れることができる利便性があります。初心者にとって、新たに仏式バルブ対応の空気入れを購入する手間が省けるのは嬉しいポイントです。

スポーツペダルとクイックレリーズ

付属のスポーツペダルは、広い踏み面に滑りにくい凸凹が付いているため、シューズとのグリップ力が高く、踏ん張りやすいのが特徴です。一般的なスニーカーでも安定して踏むことができます。

ホイールにはクイックレリーズ機能が備わっています。クイックレリーズは1927年にカンパニョーロによって発明された機構で、ナットを回すのではなくレバーを倒すだけで済むため、飛躍的にすばやく車輪を着脱できます。パンク修理やタイヤ交換、輪行（自転車を袋に入れて電車などで運ぶこと）の際に便利です。

付属品の充実

ワイヤー錠とLEDライトが付属品として付いてきます。ロードバイクを購入する際、これらは別途購入が必要なことが多いため、初期費用を抑えられる点は大きなメリットです。すぐに走り出せる状態で届くのは、初心者にとって安心感があります。

P-721の組み立て方法と初期点検について

P-721の到着時の状態と、組み立て、初期点検について解説します。

到着時の状態と組み立て

P-721は80％完成状態で届きます。大きな組み立て作業は必要なく、ハンドル、前輪、サドル、ペダル、リフレクター、ベルを取り付けるだけで完成します。口コミでも「20分弱で組み立てできた」という声があるように、初心者でも短時間で組み立てられる設計です。

組み立て方法は、同梱の取扱説明書・組立説明書から確認できます。また、YouTubeで「PROVROS 組み立て方法」と検索すると、動画で組み立て手順を確認することもできます。視覚的に確認できるため、初心者でも安心して組み立てられます。

初期点検の重要性

商品到着後7日以内、乗車前にお近くの自転車販売店（大手チェーン店・ホームセンター等）で一式点検・調整を依頼することが推奨されています。点検・調整費用はお客様負担となりますが、安全に乗るためには必要な工程です。

特に、ブレーキの調整、変速機の調整、各部のボルトの締め付け確認は重要です。通販で購入した自転車は、輸送中の振動などで各部が緩んでいる可能性があるため、必ず点検を受けましょう。安全に長く乗り続けるために、初期点検は怠らないようにしてください。

P-721で必要な装備と初期費用の目安

P-721を購入したら、安全に走行するために必要な装備を揃えましょう。

絶対に必要な装備

ヘルメットは必須の装備です。令和5年4月からすべての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されました。自転車事故による死者の56%は頭部損傷によるもので、ヘルメットを着用しない人の死亡率は着用した人の約3倍になるというデータがあります。予算の目安は5,000円から2万円ほどで、できれば1万円前後のものを用意することをおすすめします。SG規格やJCF公認などの認証マークがあるものを選びましょう。

ライトについてはP-721にはLEDライトが付属していますが、より明るいライトが必要な場合は別途購入を検討しましょう。ライトの色は、フロントライトは白、リアライトは赤と法律で定められています。より明るいライトが欲しいなら充電式、明るさより点灯時間の長さを重視したいなら電池式がおすすめです。

空気入れも必要です。P-721は英式バルブを採用しているため、一般的な自転車用空気入れが使用できます。空気圧を正確に管理するためには、ゲージ付きの空気入れを用意することをおすすめします。

あると便利な装備

サングラスは目を保護するためにあると便利です。眼球は人体で唯一露出している臓器で、短い時間でも紫外線や風によって目はかなりの負担がかかります。虫や小石などの飛来物から目を守る意味でも、サングラスの着用をおすすめします。

追加の鍵について、P-721にはワイヤー錠が付属していますが、より高いセキュリティを求める場合はU字ロックや頑丈なチェーンロックを追加で用意しましょう。特に駐輪時間が長い場合は、複数の鍵を併用することで盗難リスクを減らせます。

ボトルとボトルケージも用意したい装備です。ロードバイクに乗る際には水分補給が重要で、特に夏場は脱水症状を防ぐために必須のアイテムです。

パンク修理キットとして、予備チューブ、タイヤレバー、携帯ポンプを用意しておくと安心です。P-721はクイックレリーズ対応なので、ホイールの脱着は比較的簡単に行えます。

初期費用の目安

車体代（29,980円）に加えて、最低限必要な装備としてヘルメット（約6,000円）、追加のライト（約6,500円）、空気入れ（約4,000円）で約2万円程度を見込んでおきましょう。ペダルは付属しているため追加購入は不要です。合計で約5万円程度あれば、すぐに走り出せる状態を整えられます。

P-721の日常メンテナンス方法

P-721を長く安全に使用するために、日常的なメンテナンスを行いましょう。

空気入れ（最重要のメンテナンス）

スポーツバイクは一般車（ママチャリ）に比べ、タイヤが細く空気の抜ける量が多くなります。基本は自転車に乗る前に空気圧をチェックして、減っていたら空気を入れることが推奨されています。週に1～2回は空気圧を確認しましょう。

適正な空気圧で走らないと、乗り心地にも影響しますし、タイヤの寿命を減らすことになります。また、空気圧が低いとパンクのリスクも高まります。P-721は英式バルブなので、一般的な空気入れで対応できる利便性があります。

チェーンへの注油

チェーン洗浄と注油の頻度は、乗る距離やチェーンオイルの種類にもよりますが、2～3週間に一度くらいが目安です。走行距離で100km～200km位を目安にしましょう。また、雨の日の走行後もチェーン洗浄と注油を行いましょう。

注油する前に、チェーンが黒く汚れている場合はまずキレイにします。汚れた状態のチェーンに注油をしても効果はあまりありません。注油の際の注意点として、ブレーキシューやリム、タイヤへの注油は絶対に避けてください。ブレーキが効かなくなるなどの重大事故につながるリスクがあります。

タイヤ交換の目安

走行距離で3,000km～5,000kmを目安に交換を検討しましょう。タイヤ表面に細かなひび割れが出たり、トレッド（溝）が薄くなったら交換のサインです。あまり走っていないタイヤでも、ゴム製品の経年劣化があるため、1年ほどを目安に交換することをおすすめします。特に後輪は摩耗が早いため、前後を入れ替えるローテーションも有効です。

メンテナンスの効果

適切なメンテナンスを行うことで、パンクのリスクを減らせ、チェーンやギア類のトラブルも少なくなります。チェーンがオイル切れしたりサビてくると、内部抵抗が大きくなり、こいだときにペダルが重くなります。また、空気が少ないと、タイヤと路面との接地面が大きくなり、転がり抵抗が大きくなります。日常的なメンテナンスで快適な走りを維持しましょう。

P-721で通勤・通学するメリットとデメリット

P-721は通勤・通学に適した設計となっています。自転車通勤のメリットとデメリット、適正距離について解説します。

自転車通勤の適正距離

一般的な成人なら「片道15kmが通勤限界距離」と考えられ、平均時速20kmで走って45分です。また「片道10km」程度が気持ちよく通勤できる距離となります。初めてロードバイクに乗る人でも、無理なく通勤できる平均的距離は「1時間で片道10km～15kmほど」といわれています。

片道10km～15kmの自転車通勤では、信号の多い都心でも所要時間は30～40分程度で、電車・車・バスと比べてもほぼ同等、場合によっては自転車の方が早いこともあります。P-721は通勤距離が片道10km～15km程度の方に最適なモデルといえます。

距離別のおすすめ自転車として、片道5km以下ならシティサイクル、10kmまではミニベロ、15kmまではクロスバイク、それ以上はロードバイクがおすすめです。

自転車通勤のメリット

自転車通勤は乗ること自体に集中する必要があるため、短時間で効率的に移動できることは大きなメリットです。満員電車を避けられ、時間管理が楽になります。また、運動不足の解消や交通費の節約にもなります。

ロードバイクはたった7kg～10kgと軽量で、空気抵抗の少ない姿勢で効率よくスピーディに走行が可能です。片道20kmぐらいの距離ならば、電車通勤よりも短時間で通勤できるようになる方も多いです。

自転車通勤のデメリット

自転車で通勤するうえで最大の弱点になるのが天候です。出勤時にスーツや仕事着が雨で濡れてしまうと朝からゲンナリです。毎日の天気予報のチェックは欠かせません。

雨や雪が降っている場合は路面が滑りやすく、転倒などの危険もあります。風が強い日は時間に余裕を持って出発する、雨や雪の日は無理をせず車や電車を利用するなど、天気に合わせた対応も考えておく必要があります。あまりに距離が長すぎると、通勤時間が増えすぎたり、体への負担が大きくなってしまい、長く続けるのが難しくなります。

長距離通勤を続けるコツ

片道だけ自転車を利用する方法がおすすめです。出勤時は自転車で行き帰りは公共交通機関を利用、翌日は公共交通機関で出勤し帰宅時に自転車で帰るという方法なら、片道30km以上の長距離でも無理なく継続できます。

自転車の交通ルールとP-721での安全走行

P-721で公道を走る際は、交通ルールを守り安全に走行しましょう。

自転車安全利用五則

道路交通法上、自転車は軽車両と位置付けられています。守るべき5つのルールとして、第一に車道が原則で左側を通行し、歩道は例外で歩行者を優先することが挙げられます。第二に交差点では信号と一時停止を守って安全確認を行います。第三に夜間はライトを点灯します。第四に飲酒運転は禁止です。第五にヘルメットを着用します。

車道走行の基本

車道と歩道の区別があるところは車道通行が原則です。道路の左側に寄って通行しなければなりません。逆走（右側通行）は非常に危険ですので絶対にやめましょう。

車道走行時の危険ポイントとして、路上駐停車している車があります。急にドアが開いたり、動き出したりと危険です。車の陰から人が飛び出してくることもあります。避ける際は後続車が来ていないか確認が必要です。

歩道通行の例外

歩道を通行できるのは、標識や標示によって歩道を通行できるとされているとき、13歳未満や70歳以上の方が運転するとき、車道通行に支障がある身体の不自由な人が運転するときに限られます。歩道を通行できる場合は、車道寄りの部分を徐行しなければならず、歩行者の通行を妨げる場合は一時停止しなければなりません。

事故の傾向と対策

自転車関連の死亡・重傷事故の相手当事者は、その約75%が自動車で最も多くなっています。自転車と自動車の事故のうち、出会い頭衝突による事故が約55%で最も多く発生しています。このような事故では自転車側にも安全不確認や一時不停止等の違反が多く見受けられます。交差点での安全確認を徹底しましょう。

ロードバイク特有の注意点

通勤通学時に雨が降っていても傘をさすと片手運転になり、視界も遮られ、充分な安全性が確保されません。特にロードバイクはハンドルの先のほうにブレーキがあるので、上体を起こした片手運転ではいざという時にブレーキをかけることができず非常に危険です。ロードバイクは車体が軽く、ちょっとした接触でも体が飛ばされるため、ヘルメットは絶対に着用すべきです。

2026年からの新制度

2026年4月から青切符制度が導入されます。自転車利用者に対しても、交通違反に対する罰則が強化されます。より安全な交通環境の実現のため、日頃から交通ルールを守る習慣をつけましょう。

700Cホイールのメリットと特徴

P-721に採用されている700Cホイールについて解説します。

700Cとは

700Cとは、ホイールのサイズを表す規格で、直径約700mmのホイールのことを指します。「C」はタイヤの幅を表す記号で、A（細い）からD（太い）まであり、Cは中程度の太さを意味しています。ロードバイクやクロスバイクで最も一般的に使用されているサイズです。

700Cのメリット

28インチに相当する700Cホイールは、小径車よりも直進安定性が格段に向上します。ホイール径が大きいため、一度スピードに乗ると転がり続けやすく、長距離ライドでも効率的に走れます。

P-721は700×28Cのタイヤを採用しており、幅28mmのタイヤは舗装路の振動を適度に吸収します。市街地の凹凸路面でも快適性を損なわない設計です。

タイヤ幅の特徴

700Cの後ろの数字（28C、25C、32Cなど）はタイヤの幅を表しています。数字が小さいほど細く、大きいほど太くなります。23C～25Cはレース向けで、軽量で転がり抵抗が少ないですが乗り心地は硬くなります。28CはP-721が採用しているサイズで、街乗りからサイクリングまで万能に対応します。32C以上は快適性重視で、グラベル（未舗装路）にも対応可能です。P-721の28Cという選択は、初心者にとってバランスの良いサイズといえます。

エントリーロードバイクの市場動向とP-721の位置づけ

P-721のようなエントリーモデルの市場での位置づけと、最新の動向について解説します。

価格帯別の特徴

3万円台以下のロードバイクは、とにかく安いモデルが欲しい方向けの価格帯です。初心者でも気軽に楽しめる点が魅力で、ハンドル中央に補助ブレーキが搭載されているモデルもあります。P-721は約3万円で購入でき、シマノ製コンポーネント、ワイヤー錠、LEDライトが付属するなど、この価格帯では充実した内容となっています。

フレーム素材について

コスパ重視の方におすすめの素材はアルミで、5万円前後のロードバイクに多く使用されており、10kg前後と軽量なのが特徴です。スチール素材のロードバイクは衝撃吸収力に優れており、安いものだと2万円台から購入できます。P-721のようなエントリーモデルでは、スチールやハイテン鋼（高炭素鋼）が使用されていることが多いです。

2025年の市場動向

2025年からはSPECIALIZEDなど一部メーカーのラインナップからリムブレーキが消え、ディスクブレーキに移行する傾向があります。ただし、エントリーモデルではまだリムブレーキが主流です。

Bianchiのエントリーモデル VIA NIRONE 7は、2025年に値上げがあり、108,900円から170,500円へと約61,600円の値上げがありました。円安や原材料費の高騰により、ロードバイク全体の価格が上昇傾向にあります。このような状況の中で、約3万円で購入できるP-721のコストパフォーマンスはさらに際立っています。

コンポーネントの選び方

初心者やコスパ重視の人には、シマノのコンポーネント「ターニー」「クラリス」「ソラ」がおすすめです。普段使いや趣味でロードバイクを楽しむ分には、これら3つのグレードでも十分で、10万円以下の安いモデルも多数発売されています。P-721はシマノ製の変速機を採用しており、信頼性の高いギアシステムを低価格で実現しています。

P-721と他モデルの比較

P-721と他のPROVROSモデル、および他メーカーのエントリーモデルとの比較を解説します。

PROVROS他モデルとの比較

PROVROSには、P-721の他にもさまざまなモデルがあります。P-701はクロスバイクで26インチ、シマノ6段変速、泥除け付きです。P-266はシティサイクルで26インチ、シマノ6段変速、カゴ・鍵・ライト付きとなっています。P-276はシティクロスバイクで27インチ、折りたたみ式、シマノ6段変速です。P-206Eは電動アシスト自転車で折りたたみ式、20インチです。

P-721はこれらの中で唯一のロードバイクタイプで、最も速度が出やすく、長距離走行に適しています。通勤距離が長い方や、休日にサイクリングを楽しみたい方にはP-721が最適です。

他メーカーエントリーモデルとの比較

同価格帯の他メーカーロードバイクと比較すると、P-721は付属品（ワイヤー錠、LEDライト）が充実している点が強みです。多くの他メーカー製品では、これらは別途購入が必要です。21テクノロジーなど同価格帯の製品と比較しても、シマノ21段変速を搭載している点で競争力があります。

P-721がおすすめな人・向いていない人

P-721の評判とスペックを踏まえて、どのような人におすすめか、どのような人には向いていないかをまとめます。

P-721がおすすめな人

P-721は、ロードバイク初心者で低予算で始めたい人に最適です。約3万円という価格でシマノ21段変速やクイックレリーズなど、本格的な機能を体験できます。通勤・通学で自転車を使いたい人にも適しており、特に片道10km～15km程度の距離であれば快適に走行できます。

休日に気軽にサイクリングを楽しみたい人にもおすすめです。本格的なロードバイクに乗る前に、まず試してみたい人の入門機としても最適といえます。シンプルでカジュアルなデザインを好む人にも、P-721のすっきりとした外観は好評です。

P-721が向いていない人

本格的なレースや競技に参加したい人には、P-721は向いていません。エントリーモデルの性能では、レースでの使用には限界があります。長距離（50km以上）のロングライドをメインに考えている人も、サドルの硬さや車体の重さから、より上位モデルを検討した方が良いでしょう。

軽量な車体を重視する人や、高い走行性能を求める人にも向いていません。これらの要望に応えるためには、より高価格帯のモデルが必要になります。

購入前のチェックポイント

購入前には、自分の身長に合ったサイズかどうか、主な使用目的（通勤、通学、サイクリングなど）、走行する地形（平坦な道が多いか、坂道が多いか）、保管場所の確保、メンテナンスを自分でできるか近くに自転車店があるかを確認しましょう。

まとめ：PROVROS P-721の評判と購入判断のポイント

PROVROS P-721は、約3万円という手頃な価格でロードバイクの世界に入門できる優れたエントリーモデルです。シマノ21段変速、クイックレリーズ、付属のワイヤー錠とLEDライトなど、初心者に必要な機能が揃っています。

評判を総合すると、コストパフォーマンスの高さ、組み立ての簡単さ、デザインの良さが高く評価されています。一方で、サドルの硬さ、本体の重さ、最高速度の限界といった点は、購入前に理解しておく必要があります。

本格的なロードバイクと比べると性能面で劣る部分はありますが、街乗りや短中距離のサイクリングには十分な性能を発揮します。特に都市部での通勤や短距離移動に最適な一台です。まずはP-721でロードバイクの楽しさを体験し、より本格的なモデルへステップアップするのも良いでしょう。

ロードバイク初心者の方や、コストを抑えて自転車通勤を始めたい方にとって、P-721は魅力的な選択肢といえます。安全な装備を揃え、交通ルールを守って、快適なサイクリングライフをお楽しみください。